商標登録の可能性から見る商標の価値について
2016/06/10
商標登録するには、大きく分けて2つの要件が必要になります。
1つ目の要件は、既に商標登録されている商標と同じ又は似ていないこと。
2つ目の要件は、一般的な名称でないこと。
そして、このような登録要件を満たさない商標は、今後、様々な問題が起きる可能性があります。
たとえば、1つ目の要件を満たさない場合、商標登録できないことに加えて、その商標をそのまま使っていると他人の商標権を侵害する可能性が高いです。
このようなことでよく聞くのが、商標登録できないけどそのまま使っていくという方です。しかし、そのまま使っていけば他人の商標権を侵害するということに気づいていないことが多いです。
でも、それ以上に問題になるのが、これらの登録要件を満たさない場合、今後のブランディングが大変になる可能性があるということです。
つまり、1つ目の要件を満たさない場合、同じ又は似ている商標が商標登録されていると同時に既に使われている可能性があるため、
その既に使われている商標との差別化が難しくなり、ブランディングしにくくなる可能性があります。
また、2つ目の要件を満たさない場合、一般的な名称であるため、他人が既に使っていたり、だれかが将来使う可能性が非常に高いということです。この場合も、それら他人の商標との差別化が難しくなり、ブランディングしにくくなる可能性があります。
このように、2つの要件を満たさないということは、今後、商標のブランディング、言い換えれば、商品、サービスの情報の発信に何かしらの制約が発生します。
そして、その制約は、特に、みなさんの会社が大きくなってきたときに発生する可能性が高く、そのような時点で発生してしまうと致命的になってしまいます。
別の視点から言えば、登録要件に何ら問題もなく商標登録できるということは、やり方次第で商標のブランディングを成功できるということです。
これもあり、特許庁に商標登録の申請そして商標登録の可否の判断を1度通すことは、
客観的な立場から、商標のブランディングの可能性など、
商標の価値を評価してもらえることだと思っています。
商標登録をすることを目的とすると、
申請すること自体に価値を見出し難いですが、
そのように商標の価値をしてもらえると考えると、
商標登録の申請をすることに価値があることに気づきます。
とは言っても、一番、お勧めなのが、
やはり登録要件で何も発生しないような名称を商標登録して、
あとはひたすらブランディングして有名にしていくことです。