日本一のっぽさん弁理士 ~ 知的財産で利益を生む方法を日々考える ~

【自称】業界No1背が高い弁理士経営者。他社取締役も務める。理念経営を学び実践し、安心、信頼されるサービス向上に日々研鑽。そしてコミベン(コミュニケーション力にコミットする弁理士、私が作った造語)。

『下町ロケット』の弁護士が伝える起業時の知的財産の注意点とは!

      2015/10/21

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『下町ロケット』の弁護士に聞く起業家が知っておくべき商標・特許のキホン

『下町ロケット』に登場する弁護士のモデルとなった鮫島先生。
鮫島先生はもともと弁理士資格をもっていて、その後、弁護士に転身。
だから、特許に強いんです。
以前お会いしたことがありますが熱い先生でした。
そしてやはり話が面白い。

さて、その鮫島先生が提案する「起業する際、知財関係で気を付けるべきこと」とは。

起業の際にはまず商標の調査を行う。

他社の商標とバッティングしていると後々交渉が発生し、もし交渉が決裂したら社名変更までしなければならなくなるおそれがあります。

知財と言うと、発明や特許に関することが取り上げられがちですが、それはもう少し後の段階で考えるべきことで、まずは商標なのです。

独自技術で起業する場合、まずその技術を特許(例えば、特許で保護する)という観点から検討する必要があります。
また、その独自技術を使った商品・サービス名、又は会社名も同時に商標(例えば、商標登録で保護する)という観点から検討する必要があります。
また、商品のデザインに特徴があれば、意匠(例えば、意匠登録で保護する)という観点から検討する必要があります。
起業する際には、まず商品・サービスがあるはずですから、本来は、特許、商標と切っても切り離せないはずです。

起業する際に知財について気を付けること。特に、早期定年での起業の場合。

自分が持っている技術を活かして独立する場合は、早い段階から気を付ける必要があります。

早期定年で辞める方の多くはそれまで会社でやってきたことを題材として創業することが多いのですが、それに関する知的財産権は会社に帰属している場合が多い。

平成28年から実施予定の改正後の職務発明も、発明が生まれたと同時にその発明を会社に帰属させることが可能になりました。
これまでは、発明者に発明をした権利(特許を受ける権利)を一旦帰属させていましたが、それを経由させなくても済むようになりました。
このようなこともあり、自分が持っている技術を活かして独立する場合、その技術が会社に帰属していることが多くなるので気を付けるべきです。
従業員との争いごとをなくすために、発明を会社に効率的に帰属させたいのが経営者の本音だからです。

特に長年研究者をしていて起業した場合。

長年研究開発をやってきて会社名義で特許をたくさん出願された方が独立する場合、その技術を題材として独立しても、会社の特許に引っかかる可能性が高いと思います。

法的には無理だという話になりかねません。

投資家や支援者がつきにくくなるので、成功の確率が大きく下がってしまいます。

投資家や支援者がつきににくなるのはネックです。
技術で起業してベンチャーキャピタルから資金調達するにしても、
ベンチャーキャピタルは、資金調達実行の要件に知的財産がクリアされていることを要件にしていることが多いようです。

機器販売をしていて起業した場合。

自分がそれまで使ってきた顧客名簿を片手に営業したような場合でも不正競争防止法違反になってしまう

いわゆる、“営業秘密”による顧客名簿の保護です。
大企業ばかりでなく中小企業も、営業秘密を財産価値として認めてきているので、
中小企業から退職する際も気を付けるべきです。

まとめ

起業する場合、知的財産についても事前の準備が重要です。
知的財産は、無体財産といわれるように目に見えないものであるため、
直ぐには問題にはならないけどあとあと問題となるパターンが多いです。
それだけ、リスクを常に伴うことに。
会社が走り出してからは、その走っている期間だけリスクが大きくなっていきます。
起業の際、知的財産について何か行動を起こさないまでも、学んでおく必要があります。

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